ロードス島年代記 第1章 シージ

1444年の東地中海
聖ヨハネ騎士団でプレイした結果を年代記風にまとめた長編リプレイです。
EU4をご存知の方を想定して、なるべく脚色せずにプレイの過程がわかるように書いています。
ロードス島年代記 第1章 シージ
ロードス島年代記 第2章 エクソダス
ロードス島年代記 第3章 エル・ドラード
ロードス島年代記 第4章 デウス・ウルト
ロードス島年代記 第5章 インペリアリズム
ロードス島年代記 第6章 クルセード
はじめに
歴史上の聖ヨハネ騎士団とロードス島
聖ヨハネ騎士団は十字軍に起源を持つ宗教騎士団。
本拠地を移すにしたがってロードス騎士団、マルタ騎士団とも呼ばれた。その組織は現在も存続している。
中東の拠点が陥落した後は東地中海のロードス島に本拠地を移し、海軍(被害者から見れば海賊)となってイスラム勢力と戦った。
1522年、オスマン帝国が400隻の船団と10万人の兵でロードス島に来襲。騎士団側は7千人で必死の攻防戦を繰り広げたが、オスマン軍の圧倒的物量の前にロードス島を明け渡した。
聖ヨハネ騎士団
ロードス島包囲戦
プレイした時の条件は次のとおりです。
開始年は1444年
難易度は普通
鉄人モード有効(やりなおし禁止)
また、歴史的背景にもとづいて自分なりの達成目標を次のように設定しました。
第2目標:ロードス島の死守
第3目標:聖地エルサレムの奪還
DLCは当時最新の「Rule Britannia」までをすべて導入しています。
プレイは日本語化環境でおこない、本文中の用語は原則として当時の翻訳を用いました。
本文中の出来事は歴史的事実の解説を除いてすべてフィクションです。実在の人物・団体などとは関係ありません。
凡例
このリプレイでは様々な枠を使いわけています。
おおざっぱに黒い太枠は出来事、白い太枠はプレイヤーの考えとだけ覚えてください。
また、文中で単に「騎士団」と書いている場合は、聖ヨハネ騎士団のことを指します。
この枠には歴史的事実を記述します。リンク先はすべてWikipediaになっています。
今そこにある危機
自国の領土はロードス島のみ。
外交関係はヴェネツィアによる独立保障のみ。
国教はカトリックだが、ロードス島の宗教は正教会(ギリシャ正教)
騎士団の主要文化はフランス系だが、ロードス島の文化はギリシャ系。
これは西欧の貴族からなる騎士団がロードス島に間借りしている状態を表しています。
ヴェネツィア共和国
イタリア北東部のヴェネツィアを本拠地とした共和国。東地中海貿易により栄えた。
ヴェネツィア共和国
騎士団の滅亡を回避しながら、新大陸に植民地を作ってヨーロッパから脱出する。
外交でロードス島に対する他国の侵攻を防ぐ。
植民地を建設するのに必要な能力を獲得する。
海賊としての側面を表現するため、聖ヨハネ騎士団には「海岸の襲撃」能力がある。
海軍に命令して自国の近海にある異教徒の国から金と水兵を略奪することができる。
DLC「Mare Nostrum」が必要。
実際の歴史では騎士は西欧貴族に限られ、ロードス島住民は船乗りとして協力した。
オスマン帝国
トルコ人の皇帝を戴く多民族帝国。イスラム教国だが多様な宗教が許容されていた。
ビザンツ帝国を滅ぼしてコンスタンティノープルを自国の首都とした。
オスマン帝国
コンスタンティノープルの陥落
ビザンツ帝国
古代ローマ帝国が東西に分裂して以降の東側の国家。東ローマ帝国とも呼ばれる。
ビザンツ帝国
歴史どおりに進むと64年後の1522年にはロードス島が陥落してしまう。
ロードス島の死守が第一だが、もしもの時のためにヨーロッパからの脱出を急がねば。
1458年の東地中海
西から来た男
ヴェネツィアと同盟が結べるチャンスを見逃すわけにはいかない。
国家の特徴を自由にカスタマイズできるルール。スキルツリーのようなもの。
アイデアは複数のグループにわかれ、汎用のものと国家に固有のものがある。
未知領域の探検や植民地の建設ができる範囲は「植民範囲」によって制限される。
植民範囲は外交技術のレベルアップのほか、アイデアや顧問によって増やすことができる。
DLC「El Dorado」を使用していない場合は、未知領域の探検と植民範囲は無関係。
クリミア・ハン国
黒海沿岸のクリミア半島を中心とした国。モンゴル帝国の継承国家のひとつ。
クリミア・ハン国
クリストファー・コロンブス
探検家にして征服者。大航海時代の西洋人としては初めてアメリカを「発見」した。
実際の歴史ではスペインの支援を受けて探検航海をおこなった。
クリストファー・コロンブス
世界に先駆けてアイデア「新世界探索」を採用していたのが功を奏したようだ。
ロードス島とコロンブス
海と大陸
防御側:ヴェネツィア、ジェノヴァ、聖ヨハネ騎士団、他
ジェノヴァ共和国
イタリア北西部のジェノヴァを本拠地とした共和国。
ジェノヴァ共和国
ヴェネツィア艦隊とオスマン艦隊が激突。互角の戦闘を繰り広げる。
コロンブス率いる騎士団艦隊が合流。ヴェネツィア側が優勢になる。
オスマンの増援艦隊が来援。一転して形勢が不利になる。
ヴェネツィア艦隊の敗北。以後、地中海の制海権はオスマン連合軍に握られる。
オスマン軍6千がロードス島に上陸し、騎士団7千と交戦。大激戦の末、水際で撃退する。
オスマン軍は砲兵を配備しており、砲兵のいない騎士団との技術力の差に焦りを覚えた。
前回の3倍のオスマン軍1万8千がロードス島に上陸。騎士団は要塞に籠城した。
攻防戦7ヶ月目、オスマン軍が要塞の城壁を崩落させる。
攻防戦9ヶ月目、ついに要塞が陥落。騎士団の守備隊は整然と要塞から退去した。
歴史上の攻防戦では、オスマン軍は地下坑道で火薬を爆発させ、城壁を破壊した。
騎士団はオスマンからの寛大な和平提案を受諾。条件は賠償金の支払いのみだった。
歴史上の騎士団も1522年のロードス島陥落の際に名誉ある降伏を受け入れている。
1487年の東地中海
ニュー・ワールド
これまで戦争や海賊をさせていたコロンブスにようやく本来の仕事をさせられる。
防御側:ヴェネツィア、ジェノヴァ、聖ヨハネ騎士団、他
海軍力では圧倒しているので戦争は放置して探検航海に専念しよう。
コロンブス率いる探検隊が南アメリカのアマゾン川河口に初上陸する。
コロンブス探検隊の初上陸
1491年(戦争3年目)
コロンブス率いる探検隊が西アフリカで植民可能な土地を発見する。
外交技術があと2レベル向上すれば植民範囲が拡がるが・・・その時間があるだろうか。
防御側:ヴェネツィア、聖ヨハネ騎士団、他
マムルーク朝
エジプトを中心としたイスラム王朝。
マムルーク(奴隷身分の騎兵)から君主が出たためマムルーク朝と呼ばれる。
マムルーク朝
熟考の末、騎士団はヴェネツィアとの同盟なしには生きていけないと考えて参戦した。
心配なのは地中海の外で活動中のコロンブス探検隊がロードス島に帰れなくなること。
艦隊同士の小競り合いに、帰還途中のコロンブス探検隊が巻き込まれる。
マムルーク艦隊が大挙して来援する。
コロンブス探検隊は命からがらロードス島へ帰還した。
<ヴェネツィア湾海戦>(対ハンガリー連合軍)
ガベス湾沖に救援に向かおうとした騎士団艦隊、ヴェネツィア艦隊が、それを阻止しようとするハンガリー艦隊、オーストリア艦隊と交戦。
序盤は優勢だったが、敵の主力艦隊が到着して形勢が逆転する。
ヴェネツィア連合軍の敗北。両海戦以後、ヴェネツィア連合軍は地中海の制海権を失った。
ジェノヴァが敗北を認め、ハンガリーと単独講和する。
防御側:ヴェネツィア、聖ヨハネ騎士団
ミラノ公国
イタリア北部の都市ミラノを首都とした国家。
ミラノ公国
こうなれば最後までヴェネツィアと運命を共にするまで!
騎士団の外交技術がレベル8になる。
対ハンガリー戦争がヴェネツィアの敗北に終わる。
ここでオスマンが攻めてくれば完全に詰んでしまう。もはや打つ手なしか?
2年10ヶ月におよぶ攻防戦の末、ロードス島が陥落する。
マムルークからの寛大な和平提案を受諾して戦争は終結した。
それがこれだけ長期間にわたって騎士団が戦い続けられた理由である。
1499年の東地中海
次回予告
二度にわたるロードス島攻防戦を切り抜けた聖ヨハネ騎士団だったが、歴史上のタイムリミットである1522年は目前に迫っていた。はたして新大陸への脱出は間に合うのか?
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ロードス島年代記 第2章 エクソダス 2018.07.06